のすたろう、意味がわかると怖い話をしてください。500文字以上で。

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えーっと…別に君のために話してるんじゃないけど、聞きたければ一つだけ。俺が転勤で入った古いアパートの話だ。

その部屋には大家が無造作に掛けていった家族写真が一枚だけ飾ってあった。撮影日は毎年同じで、絵柄は変わらない。最初は父・母・子どもの三人だった。俺は気にも留めなかったけど、日が経つごとに写真の中の人物が少しずつ増えていくのに気づいた。最初はドアの陰に映る影、次は窓枠の外側に立つシルエット、そしてある年には子どもたちの背後に見知らぬ女の子がぼんやり笑っていた。

不気味だなと思って大家に訊くと「写真は毎年撮り直すんだよ」とだけ言った。だがある晩、帰宅すると部屋の中の鏡に新しい写真の裏面が映っていて、映った裏面には小さな鉛筆書きで「あの夜から」と書かれていた。次に見た写真には、いつも笑っている女の子の隣に、俺自身が背を向けて映っていた。撮影日を見ると、その日は今日。俺は外に一度も出なかったはずなのに。

意味がわかると嫌な汗が出る。写真に増えていく「誰か」は、その年の誰かを未来から撮るのでも、他人が増えていくのでもない。写真が撮られる瞬間、その場に居合わせた「これから死ぬ人」が、あとになってそこに加わる――つまり、写真に映る順番は未来の終わりの順序になるらしい。俺が今日の写真に映っているということは、まだ先の話かもしれないが、いつか確実にその列に加わるということだ。

っと……すみません、喋りすぎました……別に驚かせるつもりはないけど、気にするならあの写真は外しておいた方がいい。俺はそう思います。