例えば、精神分析的な心理療法では、対象にするのは「無意識」なのだけど、無意識の世界は、人間の心に道理とか、善悪とか、理性とか、時間とか、がまだ生まれる以前の心なので、時にとても残酷だったり、理屈が通らなかったり、とても醜かったりする心が剥き出しになる。
一番わかりやすい例で言えば、精神分析は(夜見る)夢をとても大切に考えるのだけど、夢ってのは、理性で制御できないし、普段起きている時はとても穏やかで優しい人が見る夢がとても残酷だったり憎しみに満ち満ちていたり、暴力で溢れかえってたり変態チックだったりとか普通にあるし、誰でも知っているように、夢は大抵、不条理で、いきなり場面が変わったり、人が入れ替わったりするし、しっちゃかめっちゃかな訳だけど、
人の心の一番奥底にはそういう世界が蠢いているし、そんなもの、理性ではどうにもならないし、そういうオドロオドロシイ世界を恐れて何とか制御しようとする(意識で無意識を抑えつけようとする)人は、寧ろ(夜見る)夢を見れないようになって、それって、発狂に繋がるんですよ。
そんなわけで、夢は無意識への入り口にしやすい訳だけど、精神分析は夢だけではなく「自由連想法」を使って、起きている間もその無意識的なものをなるべくキャッチして自由に語って貰うという手法を使う。